2012年10月17日水曜日

Controlling Iron in Breast Cancer

薬剤部の同僚から、教えてもらった文献を紹介します。

"Ferroportin and Iron Regulation in Breast Cancer Progression and Prognosis"

USの Wake Forest University Baptist Medical Center が 2010年「Science」誌に投稿した記事です

Ferroportinは細胞内から鉄を取り除くタンパク質で、腫瘍の発達を遅らせることが可能かもしれない。という予測がされています。

研究チームは800人程の乳癌患者のデータを元にFerroportinレベルと腫瘍との関係性を調査。
その結果、乳房腫瘍ではFerroportinのレベルが、正常な組織よりもはるかに低く、また、進行が速い部位ほどフェロポーチンのレベルが低いことがわかったそうです。
なお、フェロポーチンレベルが高いと生存率が高くなることも示唆されています。

私には難しい内容ではありましたが、読みながら、数(十)年後?乳癌治療にまた新しいアプローチが登場するかもしれないな。と思いました。

http://translationalmedicine.org/content/2/43/43ra56.short

ちなみに同僚はこの文献からヒントを得て、新たな試験を模索、計画しています。
よいアドバイスがありましたら、ぜひお聞かせ下さい。