2012年4月8日日曜日

What does PFS mean for patients?

What does PFS mean for patients?

今月号のJCOより。
Progression-Free Survival: Meaningful or Simply Measurable?
Christopher M. Booth and Elizabeth A. Eisenhauer, NCIC Clinical Trials Group, Queen’s University, Kingston, Ontario, Canada
http://jco.ascopubs.org/content/30/10/1030.full


・癌治療アセスメントのGold Standard=OSとQOLである。しかし、P-Ⅲ試験でOSをend pointにすると大きなサンプルサイズと、長期のフォローアップが必要になる。
だからといって、PFSをOSのサロゲートにしてよいか?
大腸がんと卵巣がんに関しては、PFSをOSのサロゲートにしてもよいかもしれない。ただし、乳がん、前立腺がん、非小細胞肺がんはそのことが示されていない。

・PFSがOSのサロゲートであることが確立されていない癌種でPFSの延長が、QOLや症状緩和につながるというエビデンスはあるか?
ほとんどないのが現状であるが、Sienaらのパニツブマブ vs BSC のエビデンスがひとつある。これによるとprogressionの抑制により、QOLが改善した。ただし本来ならQOLをエンドポイントにして、patient-reported outcome instrumentで測定すればよく、あえて、PFS延長がQOLと症状緩和のサロゲートになるかどうかを評価する必要はない
 
・何故PFS延長がOS改善につながらないのか?以下のように様々な理由が考えられる。
①Tumor burdenが小さい時のprogressionがOSに影響を与えるほどでない。
②統計学的な問題。Studyのパワーの問題。
③PFSの評価にバイアスがある。
④Progressionを抑制した後、癌がむしろaggressive になる。
⑤Post-progression therapyの影響。(クロスオーバーなど)

以上、我々臨床医は今まで以上にPFSをprimary end-pointとすることに厳しい目をむけなければならない