TCHレジメンがいわゆる「公知申請」で認められるもとになった大規模臨床試験。
当院でも適応患者を少しずつ増やしており、レビューする。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa0910383
対象:HER2陽性、N(+)もしくはN(-)のhigh risk
N=3222を以下の3群にランダム化。
・AC×4→DTX×4(AC-T) ACは60/600mg/m2, DTXは100mg/m2
・AC×4→DTX×4+Tr(AC-TH) AC-TのDoseは上と同じ
・DTX+Carboplatin+Tr (TCH) DTX 75mg/m2 , carbo
AUC6
Primary end point : DFS
Secondary endpoints: OS, 安全性
結果:
AC-T<AC-TH 5年のDFSにおいて HR 0.64,
P<0.001
AC-T<TCH 5年のDFSにおいて HR 0.74 P<0.04
AC-THとTCHに関しては、有意差はないがTCHの非劣性を示すようには試験がデザインされておらず、統計学的には ’unpowered’
心毒性に関してはAC-TH群が最も多い (AC-TH n=21, TCH n=4)
ハーセプチン含むレジメが有効なのは間違いない。
心毒性のリスクを考慮して、AC-THとTCHを選択する。