2012年5月21日月曜日

妊娠期の乳がん


Kobe Young Breast Frontier Meetingにて、妊娠期乳がんについてdiscussionしました。

・妊娠期乳がんの予後は特別悪いわけではなさそう。早期発見が難しく、どうしても進行がんで見つかることが多い。
・妊娠中は血中エストロゲン濃度が高いために、ERdown regulationしている可能性あり。

NCCNガイドライン2012より。
http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/bone.pdf

StagingにはCTは使わない。MRI、エコーで。胸部レントゲンは行っても良いだろう。

遠隔転移ない場合の治療方針

・妊娠初期  妊娠の継続を相談  妊娠継続するならまず手術(Bt)  Chemoは妊娠中期以降。RTとホルモンは産後に考える。

・妊娠中期と妊娠後期(early) → 手術もしくはNAC後手術 → RTとホルモンは産後に

・妊娠後期(late) → 手術 → 産後にAdjuvantを行う。

ChemoACもしくはFAC
*センチネル時に色素は禁忌。Radiolabeled sulfer colloidの方が安全。
*タキサンとハーセプチン使用の安全性は確立されていない。

2012年5月17日木曜日

病理検査室

乳癌診療で最も大事なものの一つに、病理検査があります。
摘出した乳癌標本を病理検査室で「切り出し」する時には、乳腺外科医も立ち会います。
病理医のY先生により、標本が細かく、丁寧に切り出しされていきます。

2012年5月16日水曜日

抗癌剤の暴露について

本日の化学療法カンファレンスでは、抗癌剤による医療スタッフへの暴露について議論しました。
当院では、薬剤部で安全キャビネットを使用して抗癌剤の調剤を行っています。しかし、薬剤を交換する時や、点滴ライン内の空気抜き時などにも暴露するリスクがあります。医療スタッフ(特に化学療法センター看護師)への暴露により、不妊や、催奇形性などが問題になることがあり、暴露をなくす必要があります。
化学療法センターでは、あたらしい閉鎖式の点滴ラインセットを導入することで、暴露リスクの軽減を図っています。

新しい取り組みを、今秋の日本癌治療学会で発表予定のNさん。

2012年5月10日木曜日

抗癌剤の血管外漏出

今週の化学療法カンファレンスでは、抗癌剤の血管外漏出の予防と、発生時の対策について皆で再確認しました。
乳癌領域では、アンスラサイクリン、ビノレルビン、タキサンなどが、起壊死性抗癌剤として特に注意が必要です。

がん情報サービスのこのURLがよくまとまっています。

http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/extravasation.html