外来での患者さんからのクリニカルクエスチョンをPECOで考える。
P:ER陽性早期乳癌患者
E:術後すぐに不妊治療を行った場合
C:術後不妊治療を行わない場合
O:再発リスクに差があるか
Fertility treatment breast cancer recurrence でpub Med検索
文献① エビデンスレベル3
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24055050
P:妊孕性温存を希望する、45歳以下のStage3以下乳癌の女性78人
E:不妊治療(61人、1サイクルの卵巣刺激、17人2サイクル)
C:なし
O:中央値58.5ヶ月のフォローで再発2人
文献② エビデンスレベル2a
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18509175
P:215人の乳癌患者
E:79人 補助化学療法前にゴナドトロピン+レトロゾール
C:136人 不妊治療なし
O:再発リスクに有意差なし
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18509175
P:215人の乳癌患者
E:79人 補助化学療法前にゴナドトロピン+レトロゾール
C:136人 不妊治療なし
O:再発リスクに有意差なし
高いエビデンスレベルのものはなく、患者背景もはっきり見れていないので何ともいえず。
ただ不妊治療によって、極端に再発リスクが上がることはなさそう。
それよりAdjuvant治療ができないことによる再発リスクの上昇がどれくらいか、絶対リスクを考えた上で患者さんにお話しする必要がある。