放射線科・乳腺外科合同カンファレンス
議題: 放射線療法と内分泌療法の併用について
・推奨グレード C1
・放射線療法と内分泌療法の同時併用療法は、臨床的に問題になるほどの治療成績の低下や有害事象の増加はなく、必要と判断される場合には同時併用を考慮してもよい。
・内分泌療法と放射線療法の併用は安全に行えるが、併用による相乗効果はない。
・抗腫瘍効果を目的とした同時併用療法は許容される。
・ニューヘブン研究
同時使用254例 vs 順次使用241例
観察期間中央値10年OS: 84% vs 82%
Distant metastasis free survival: 82% vs 78%
Ipsilateral relapse free survival: 90% vs 86%
Contralateral relapse free survival: 95% vs 93%
Ahn
Ph et al. JCO. 2005 Jan, 1;23(1): 17-23
同時使用 174例 vs 順次使用 104例
観察期間中央値 8.6年OS: 81% vs 86%
10 year local recurrence rate: 3% vs 7%
Relapse free survival: 85% vs 76%
有害事象に有意差なし
Harris
EE et al. JCO. 2005 Jan 1;23(1):11-16
RT+TAM 38例 vs RT単独
TAM同時併用は放射線性肺線維症のリスクになる。
(RR:2.0, 95%CI:
1.2-3.5, p=0.01)
しかし、
全例鎖骨上窩も照射されている。
肺線維症の評価は鎖骨上窩の照射野内(肺尖のみ)
といった問題点あり。
Bentzen SM et al. J Natl Cancer Inst. 1996 Jul 3; 88(13):918-22
【タモキシフェンはRT後の早期肺臓炎の有意な要因?】
451例(TAMは221例に投与)
臨床症状を有する早期の肺炎:25例(5.5%)
年齢(>58)、TAM投与が有意な要因(ただしTAMは順次使用)
Dorr
W et al. Strahhlenther Onkol. 2005 Sep; 181(9):567-73
702例で検討
BOOP様肺炎:16例(2.3%)年齢(≧50)、内分泌療法同時使用がリスク
(オッズ比 3.05, 95%CI:
1.09-8.54, p=0.03)
Katayama N et
al. Int J Radiat Oncol Biol Phys.2009 Mar 15; 73(4):1049-54