2012年1月25日水曜日

Diabetic Mastopathy (糖尿病性乳腺症)

症例 70代女性。 CTで偶然左乳房腫瘤を指摘された。生検でDiabetic Mastopathyと診断。

#臨床像
 ・糖尿病がある。
 ・palpable, firm-to-hard tumor
 ・マンモグラフィー所見: FADや時に構築の乱れを呈すことがある。
 ・超音波所見: 限局的な乳腺組織の低エコー像。境界は不明瞭なことが多い。基本的に前・後方境界線の断裂は認めない。硬癌や浸潤性小葉癌との鑑別が重要。
 ・細胞診でなく生検で確認する必要あり。

#病理組織像
 ・高度の線維化
 ・小葉・乳管・血管周囲のリンパ球浸潤
 ・筋線維芽細胞の出現 など

#乳癌取り扱い規約内の乳腺線維症(Fibrous Disease)の中に含まれる。

#治療と予後
 ・基本的に経過観察。
 ・癌へ進展したというエビデンスはない。